今、地方こそ面白い。福島県南相馬というフロンティアで挑戦する早稲田大学生を取材!- 野口福太郎

2020年4月20日

こんにちは、旅人採用チームです。

旅人採用を利用していた内定者の学生さんや既に働いている方、旅好きの社会人の方々にお話をうかがっていく、【旅人採用インタビュー記事】企画第26弾です。

今回は、VentureforJapanという新卒学生が2年間という期限で、成長や拡大を目指す地方の中小企業やスタートアップの経営者の右腕的なポジションに就任するというプロジェクトに参加を決めた野口君を取材!2016年まで原発により避難区域だった福島県の南相馬で、事業起こしで地域を再創造する「株式会社小高ワーカーズベース」のコミュニティマネジャーに就任した野口君に、就活やキャリアについて聞いてみました!


野口 福太郎

早稲田大学文化構想学部 卒業
株式会社小高ワーカーズベース コミュニティーマネージャー(VentureforJapan2期生)


この記事をよむメリット

1,  地方に就職する面白さがわかる
2, 就活とは何かを考えるキッカケになる

 

「今のお前と働きたいと思ってくれる人、いると思う?」

ーー今日はよろしくお願いします!まずはじめに学生時代に何をしていたかを教えてほしいです!

野口君 はい!お願いします!学生時代は東進ハイスクールという予備校でアルバイトしていました。その経験から、ヒト・モノ・カネだったら、ヒトに関わり続けたいなと考えていました。あとは、ハンドボールサークルの代表なんかもやっていました。やっぱり、ヒトに働きかけることは好きだなって感じていましたね。

ーー東進ハイスクールではどんな経験をしたんですか?

野口君 特に印象的だったのは、2年生の時には2部門のリーダーをして、年齢が上の人と下の人の両方をマネージメントした経験ですかね。3年生の時は大学生向けの英語教育を推進する事業部なんかも兼任しました。

ーーその経験から人や組織に興味関心が強くなったんですね。

野口君 そうですね。ある時社員さんに言われた、「人を変えるのは、結局人」って言葉がすごい刺さったんですよね。本当にその通りで、東進ハイスクールでの業務の中でも、ほんの小さな一言で人が変わっていく様子を沢山見てきました。だからこそ、就活でもそういった人に関われる、人を変えられる企業を多く見てきました。具体的には、組織開発とかですね。東進ハイスクールの中で、組織で何かを成し遂げることの意義などを感じたのも大きいですね。あと、僕は既存の枠組みにはまらず、新しい価値を生み出したい思いが強かったので、ベンチャーよりで見ていました。

ーーなるほど。他にはどんな企業を見ていたんですか?

野口君 いわゆる、HRテック企業とかも見ていましたね。個々人のエンゲージメントなど、目には見えないものをデータの力で可視化して、パフォーマンスを上げていくことは面白いなと感じました。なので、そういった企業の採用も受けてましたね。

 

 

ーー実際の選考の進み具合はどうでしたか?

野口君 意外とスイスイ進みましたね(笑)。東進ハイスクールでの経験から相手の立場になって話すことに慣れていたのが大きいかもしれません。なので、選考自体で苦労するというのはそんなになかったですね。

ーー就活自体はいつごろから始めたんですか?

野口君 3年の秋くらいからですかね。最初は、質より量という感じで、とにかく選考を沢山受けていました。けど、3年1月くらいに日々の生活がルーティン化していることにすごく危機感を感じたんですよね。学校行って、バイトして、就活する…みたいな。どこか作業感があって心からワクワクする瞬間が少なかったんですよね。なので、選考もどこか惰性になってしました。どこからが本番で、どこからが練習なのかわからなくなった感じです。なので、3月に就活が解禁されてからも、何かが大きく変わることはなかったんですよね。そんな中、友人などがどんどん内定を獲得していく焦りも感じました。周りが決断をしていく中、自分の準備不足を感じました。

ーーそこからどんなふうに変わっていったんですか?

野口君 自分の慢心みたいなのに気付いたキッカケとなったのが、当時使っていた就活エージェントの社長さんとの面談です。その人と話す中、「今のお前と働きたいと思ってくれる人、いると思う?」って言われたんですよね。この疑問を投げかけられたことで、ベクトルが一気に自分自身に向いたんですよね。その一言で、今の自分をもっと成長させるべく、大企業、ベンチャー関係なく自分の力を高められる環境を選ぼうと決心がつきました。
一方、自分の内側からの内省もありました。日常生活がルーティン化されることに危機感を感じていた時に、「アドレスホッピング」と呼ばれる定住しない生活を始めてみました。都内のゲストハウスとかホステルとかを転々と巡り、旅するように暮らすという生活をしてたんですね。そうすると、当然毎日年齢も世界観も違う人との出会うんですが、そういった人との出会いの中で自分を相対的に見ることが出来るようになりました。そこで「自分とは何者なのか」をすごく深く考えることができました。

 

 

敵を知り己を知れば百戦殆うからず

ーー実際に企業の選考を受ける中で変化していった部分もありますか?

野口君 ある企業の中で自分の中にある熱さ、熱量を求められることがありました。その時にうまく答えられなかったんですね。もちろん、東進ハイスクールのように大学時代に本気で取り組んできたこともありましたが、それを通じてどうしていきたいかの「未来」の部分が言語化できなかったんですよ。なんというか…ちょっと斜に構えた部分があったのかもしれませんね(笑)。

 

 

ーーなんで斜に構えてたんですか?

野口君 なんというか…自分にはセンスがあると思い込んでました。(笑)泥臭くやるというより、段取りよくこなす感じ。これが就活に対しても同じで。仕事とか会社のこともちゃんと調べないまま、それっぽく振る舞っていた。こういった部分が選考の中で見抜かれましたね。だからこそ、自分が具体的にどうしたいのか、何がしたいのかを聞かれた時にはうまく回答できませんでした。

ーーその経験からどんなことを学んだんですか?

野口君 敵を知り己を知れば百戦殆うからず、だね(笑)。さらに付け加えると、自分を知って、相手も知った上でこれから自分はどうしたいのかを考える。それを企業とすり合わせるのが選考だと思うんですよね。一緒に将来像を探っていくという感じ。片思いだとやっぱりだめで、両思いにならないと。それは学生に限った話しではなくて、会社側もそうだと思いますね。

ーー具体的にはどういうイメージですか?

野口君 例えば、自分達のコアバリューや世界観、ビジョン、ミッションをしっかりと学生に伝える努力をしないで、給料とか福利厚生ばかりにフォーカスしすぎると、逆に学生は集まってきづらくなるんじゃないですかね?もちろん待遇とかも大事だとは思いますが。就活生に「この会社大好き!」って言われるような企業の人気が出てきているなーと感じていましたね。

 

 

◉この見出しのまとめ
1, 自分と企業の思いの擦り合わせが大切

 

地方には「余白」がある

ーー将来はどんなふうになっていきたいですか?

野口君 将来はやりたいことがほんとうに沢山ありますね。それを成し遂げるためにも、まずは自分の実力をしっかり伸ばしたいなと思っています。だから、ここからの2年間で実際に自分で事業を作り上げる経験を通して学びたい。事業を起こすこと自体よりも、それを仕組み化してドライブさせていく、つまり経営力みたいな部分を高めていきたいなって感じています。

ーーなぜ東京ではなく、地方を選択したんですか?

野口君 東京には「余白」が少ないと感じたからですね。アドレスホッピングをする中で気づいたことなんですけど、東京ってやっぱり人の心にも余裕がないし、ビジネスのチャンスも少ないって感じたんですよね。一方、地方には課題が沢山あるなって感じました。けど、これって同時にチャンスでもあるんですよね。特に僕の街は一度全てが0になっているので、前例とか前提を気にせずにどんどん試せる他にはない環境だと思いました。落書きし放題の真っ白なキャンパスみたいな。どんどん実験していきたいですね。2年で出来る事なんて限りはあると思うけど、失敗を恐れずに毎日フルスイングしたいと思います!

 

 

◉この見出しのまとめ
1, 地方にはビジネスのチャンスがある
2, 地方では、地方ならではのチャレンジができる

 

異端は先端の始まり

ーーもし就活生にアドバイスをするとしたら、どんな言葉を投げかけますか?

野口君 常に問い続けること」ですかね。内定はゴールじゃないし、就活している最中ってどんどん考え方も変わっていきます。なので、その最中で起こった迷いにはトコトン苦しんでいいと思うし、いくらでも修正できると思いますね。必ずしも「就職」が全てじゃない。だからこそ、自分に問い続けて熱狂できるものに出会えたらいいなって思います。「異端は先端の始まり」って言葉がありますが、ほんとにその通りだと思います。周りの評価とか常識とかに囚われずに走りまくって、「振り返ったら後ろに道が出来ていた」ぐらいがちょうどいいかなと思います。ぜひ、自分らしく、MyWayを貫いて生きて、その上にある最適な進路を選択してください。

 

 

◉この見出しのまとめ
1, 常に自分に問い続けることが大切
2, 異端は先端の始まり

 

この記事のまとめ

1, 自分と企業の思いの擦り合わせが大切
2, 地方にはビジネスのチャンスがある
3, 地方では、地方ならではのチャレンジができる
4, 常に自分に問い続けることが大切
5, 異端は先端の始まり

 

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最後に

今回は、VentureforJapan2期生の野口君を取材しました。彼が言っているように、必ずしも有名企業や大企業に就職することだけが良いことではありません。自分のやりたい事や、ありたい姿を考えた上で、今の自分にとって最適な環境を選び続けることが大切なのかもしれませんね。企業選びキャリアの選択に迷っている学生さんの参考になれば幸いです。

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ライター:石井勝猛
1997年横浜生まれ。鎌倉学園高校卒業。2016年に明治大学入学。在学中にIBPオーストラリア留学、ベトナムで長期インターンを経験。帰国後、株式会社TABIPPOに長期インターンとして加入。現在は原宿で外国人とシェアハウスをしつつ、PEACE DAY19やラグビーW杯の運営に関わる。これまで20ヶ国を訪問した休学2年目。
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