敢えて100名規模のベンチャーへ。休学して長期インターンを経験した明治大学生の就活観とは? – 川西 尚仁

2020年4月6日

こんにちは、旅人採用チームです。

旅人採用を利用していた内定者の学生さんや既に働いている方、旅好きの社会人の方々にお話をうかがっていく、【旅人採用インタビュー記事】企画第23弾です。

今回は、スタートアップでのインターンを経験後、大学を休学しメガベンチャーでインターン。その後100名規模のベンチャーへ入社を決めた明治大学の川西君を取材! そもそも、なぜ休学をすることにしたのか。休学をした上で何を学んだのか。そして、様々な経験をした上で、なぜ100名規模のベンチャーを選んだのか。ご自身の就活時の話や将来設計を元に、最適な内定先の決め方を聞いてみました!


川西 尚仁さん

明治大学情報コミュニケーション学部 卒業
株式会社ギブリー(SYNALIO) 内定


この記事をよむメリット

1,  ベンチャー企業の規模感による違いがわかる
2,  長期インターンによって学べることがわかる
3,  ベンチャー企業に就職する上で意識すべきことがわかる

 

就活を楽しむ

ーーよろしくお願いします!今日は、川西君の就活の話を聞きたい。学生時代、休学してメガベンチャーで働いた後、なぜ100人規模のベンチャーに就職することを選んだのかといった話を中心に聞かせて頂きたいです!

川西君 よろしく! まさか取材の依頼をもらえるなんて(笑)。
話をする前に、前提として「こうやれ!」だとか「こうすべき」みたいなのは入れたくないなと思っています。就活系の記事ってそういうの多いなと思っていて。でも、それってあくまで個人の成功体験なので、真似するのも否定するのも読者次第。自分の話もあくまで一例として受け取ってほしいです。

ーーほんとその通り。個人のやり方を押し付けるような記事は確かに多いかも。

川西君 「その通りだ」と思うのも「なんか違うな」と感じるのも自由で、記事を鵜呑みにせず自分の意見を持つことが大事なんじゃないかと思います。別に有名企業に行っても行かなくてもいい。就活を終えるのが早くても遅くてもいい。就活をする中で自分の内面に様々な変化が訪れるかもしれないし、意思決定の軸も変わるかもしれない。だから、煽ってくるような情報に対してあんまり焦らず、自分のペースで就活を進めてもらえればと思います。

ーー確かに焦る必要は絶対にないね。そしたら、改めて、就活の大まかな流れを教えてほしい!

川西君 大学3年終了後に1年間休学しました。休学する前に教育系のスタートアップで半年間ほど働いたのですが、その経験だけで就活を進めるのが不安で、もっとリアルな「働く」を知りたくて休学しました。
休学中はメガベンチャーで8ヶ月ほど長期インターンをしていたので、結果的にサマーインターンはほとんどエントリーしませんでした。でも、大学生活の中で繋がった社会人の方とはよく就活の相談に乗っていただいたり、ご飯に連れてっていただいたりしていました。就活のためというより、単純にお話し聞かせてください!って感じで。その後、ちゃんと選考を受け始めたのは12月頃です。年を越して1月に当時第1志望だったベンチャー企業がありましたが、そこは役員面接で落ちてしまいました。

 

 

 

ーーどうして落ちたんだろう?

川西君 うーん。その企業でないといけない理由を言及しきれなかったからかな…。当時は企業のミッション・ビジョンに共感できるかを最も重視していたんですが、ただ共感して「好きです!」と表現していただけでした。その後、ちょっと息抜きに東南アジアを旅していて、その間に不合格通知をもらったので、そんなに引きずることなく済みました(笑)。

ーー自分も同じようなことあった!タイを旅してた時に、大学の成績開示されて交換留学できないことが決まった(笑)。

川西君 本当に旅の途中で良かった(笑)。
でもその後も順調とはいかず…。3〜4月の間に2社連続、最終選考で落ちてしまったんです。それぞれ選考中はもちろん第1志望だったし、内定をもらえれば就活は終えるつもりでした。なので、あと少しでゴールなのに突然ハシゴを外されたような感覚。就活は楽しんでいたので、そこまで落ち込むことはなかったけど、純粋に「また始めからやり直しかー」と思いましたね。
ちょうどその時、内定先の事業責任者のFacebook投稿をたまたま発見しました。実は2年前に就活イベントでその方と会っていて、ゆるい繋がりがあったんです。それで「20卒の選考はまだ行なっていますか?」ってメッセージを送ったんですよ(笑)。

 

ーーそういう感じだったんだね!サクッとメッセージって意外と難しいよ。

川西君 いま考えてみると、よく送ったよなぁと。だから最初は、人材紹介の営業だと思われました(笑)。

 

 

ーーそれは面白い(笑)。ここまでの話で一つ気になったのは、3社連続でお祈りをもらったのに、それでも屈しなかったとこ。ここをもっと深堀りしたい。

川西君 さっきも言ったのですが、まずは就活自体を楽しんでいたのが大きいかなと思います。あとは、自分の気質的に立ち直りが早いってところもあるかも。なんだか最終面接に落ちた瞬間、悔しいけどハッと我に返る。あれ? なんで自分こんなに好きだったんだっけ? みたいな感じです。選考中に企業を好きになりがちなんですよね…。なんだか恋愛と同じかもしれない。落ちてしまった経験が、自己分析をもっと深めるきっかけになりました。

ーーたしかに就活と恋愛が似てるのは間違いないね(笑)。

川西君 あと、自分の就活ではいわゆる1社目を「踏み台にする」という考え方はしていなくて。熱量の高い人が多い環境か? 扱っているサービス(事業内容)を好きになれそうか? という点は特に見ていました。内定先のサービス「SYNALIO」で惹かれたのは、なぜ私たちがこの事業をやっているのか、というWHYの部分がしっかり言語化されていたところ。
「踏み台にしない」理由は、転職が当たり前の時代になるからこそ、1つの企業でそれなりに長く頑張った人の価値が上がるという考え方が、あながち間違っていないと思うからです。いつでも転職できるんだと思いながら、それでも内定先に居続ける意味をしっかり見出して、5年は働いていけることが理想ですね。

 

◉この見出しのまとめ

1, 就活系の記事の内容を鵜呑みにしない
2, 就活が早く終わること自体は別に良いことではない
3, 転職が主流だからこそ、1つの会社で長く働く価値も上がる

 

 

一緒に働く人から「信頼」を得る

ーー川西君を取材する上で欠かせないのが、休学して行った長期インターンの話かなと思う。ここも聞かせて欲しい!

川西君 実は休学中に長期インターンを2社経験しました。でも、1社目のメディア系スタートアップは2ヶ月弱で辞めてしまって。当時の自分は理想が高くてすこし自信過剰なところがあったので、泥臭い仕事に耐えられなかったんです。だから、一度自分の理想を捨てて、それなりに整ったメガベンチャーで任されたことを120%こなそう!ってスタンスに変えました。他者から信頼されて、できる仕事を増やしていくためにも、まずは依頼されたことをきちんとやろう!って。

ーーそこでの業務を経て、どんな学びがあったの?

川西君 まずは現状を分析する力ですね。理想と現実のギャップをしっかり理解して、ギャップが生まれた時にそれに対して「なんでだろう?」って3回ぐらい考えてみる。それぐらい考えることで物事を論理的に考え、抽象的な課題を捉えることができるようになりました。
あとは、やっぱり信頼を得ることの大切さ。信頼を得ると本当にどんどん仕事を任せてもらえる。そして、それをしっかりとやりきることが大切だと感じました。「守・破・離」の守の部分、1社目で上手くいかなかった経験がここで活きたなと思います。

ーー一方で、メガベンチャー故の懸念点とかもあった?

川西君 ありましたね。主に2つで、1つは「自分が会社を動かしている感覚が得づらい」ってところ。自分のインターン先は、当時でも1000人以上の社員さんがいたんですが、新卒3年目の社員さんと一緒に働いていました。その方が言っていた「入社当時より自分が会社を動かしている感覚は少ないよね」という言葉がすごく印象に残っています。
私は、自分自身の成長が会社を動かしている感覚が欲しかったので、メガベンチャーは違うのかなと感じました。もう1つは「みんなと一体感を持って仕事がしたい」ってところ。正直、会社が大きすぎて、階の違う事業部ごとに別の会社のような感覚でした。会社全体で、もっと一体感を持って1つの目標に向かっていくような感覚が欲しかったので、この部分も違うのかなと思った理由です。

 

◉この見出しのまとめ

1, まずは依頼された仕事をちゃんとこなすことが大切
2, 周りの信頼を得てこそ、面白い仕事ができるようになる
3, 「なぜ?」を3回深堀りしてみる

 

 

自分の「なりたい像」を定める

ーーとはいえ、ベンチャー企業に新卒で入社するのって結構覚悟が必要だと思う。そんな覚悟をイマイチ持ちきれないような学生へのアドバイスをもらいたい!

川西君 すごくありきたりなのですが、自分の「なりたい像」を抽象的にでもいいから決めよう!ってことですかね。よく聞く言葉ですが、やはり目指す先に1本の旗(ゴール)を立てることは大切だと思います。

ーー具体的にいうとどういうイメージ?

川西君 自分の場合は30代前半で “子供に自身の仕事を誇れるような父親になる” と決めています。そう考えると「仕事を誇れるってどんな状態だろう?」「その状態になるにはどんなものが必要だろう?」という風に思考が進みます。であれば仕事を楽しんでいたいし、20代後半でどこの企業にいるにせよ、社内でそれなりのマネジメントポジションにいること(自分と周りをコントロールできる裁量権)が必要だなと。
これを実現するためには、20代前半から挑戦するチャンスがあり、且つ、事業も伸びているような環境が良いと思いました。やはり20代でチャンスを得るには、それなりのリスクを取る覚悟もしないといけません。決め手は一緒に働く人でしたが、もちろんその事業の「可能性を信じられるか」を自分はすごく重要視していました。だから最終的に、100名規模のベンチャーに意思決定をしました。あくまで1つのルートで、人生どうなるか分からない中での仮説ですけどね(笑)。

ーーここまで具体的に考えられてるのはすごい…!

川西君  もちろん色んなルートがあって良いと思います。でも、マラソンと同じで、ゴールが無いとそもそも走り出すことはできない。その為の一例として、この記事を参考にしてもらえると嬉しいです。

ーー分からないなりに目標を定めるってものすごい大切だよね。

川西君 ほんとにそう。あと、もう1つだけ加えるとしたら、自己開示することも大切だと思います。まずは自ら内面をさらけ出して他者とコミュニケーションを取る。他者というのは、大学の友人でも会社の人事でも一緒です。自分の潜在的な想いや感覚って、案外他者との会話の中で気づいたりしませんか? お互いより深いコミュニケーションを取れれば、自分も相手も理解できるようになる。これができるようになってから、自分は就活だけじゃなくて、日々の意思決定や周りの人との関係性づくりにおいても、迷いが少なくなったなと思っています。

 

◉この見出しのまとめ

1, 「なりたい像」を抽象的にでもいいから決める
2, まず自分から開示する
3, 自分も相手も理解する努力を忘れない

 

 

この記事のまとめ

1, 就活系の記事の内容を鵜呑みにしない
2, 就活が早く終わること自体は別に良いことではない
3, 転職が主流だからこそ、1つの会社で長く働く価値も上がる
4, まずは依頼された仕事をちゃんとこなすことが大切
5, 周りの信頼を得てこそ、面白い仕事ができるようになる
6, 「なぜ?」を3回深堀りしてみる
7, 「なりたい像」を抽象的にでもいいから決める
8, まず自分から開示する
9, 自分も相手も理解する努力を忘れない

 

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最後に

今回は、明治大学から100人規模のベンチャー企業である株式会社ギブリーに内定した川西君を取材しました。これまで取材した中でも特に、将来のビジョンが明確化していた川西君。彼のキャリアに対する考え方や姿勢は就活生の皆さんにも参考になるのではないでしょうか?取材にも丁寧に応じてくれて、非常に話しやすかった印象があります。ぜひ、彼の経験をご自身の就活の参考にしてみてください。

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ライター:石井勝猛
1997年横浜生まれ。鎌倉学園高校卒業。2016年に明治大学入学。在学中にIBPオーストラリア留学、ベトナムで長期インターンを経験。帰国後、株式会社TABIPPOに長期インターンとして加入。現在は原宿で外国人とシェアハウスをしつつ、PEACE DAY19やラグビーW杯の運営に関わる。これまで20ヶ国を訪問した休学2年目。
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